お墓の地震対策加工②
2011年の東日本大地震をきっかけとして、お墓の耐震に
ついてお客様から相談を頂く事が多くなりました。
せっかく建てたお墓を地震などの自然現象から守るために
取っている方法として利用している
大入れ加工について2通りご紹介させて頂きます。
・全体を根入れする方法
・カドで重量を受ける方法
全体を根入れする方法
・加工内容詳細
上の石は加工せず、下の石へ少し大きめの
穴を彫り、そのまま全体を入れ込んだ後、
隙間へセメントやボンドを充填する工法。
・特徴
目地がキレイに仕上がる特徴がある
墓誌などの板石を調整しやすいため
墓誌台に加工されている事が多い。
燈篭の受け部分にも良く使用されている
・注意点
隙間へ充填が不十分な時は
動いてしまうので弱くなる。
受け石の穴底と入れる石の下場を
同じ形状にすると落ち着きが良い。
カドで重量を受ける方法
現代では余り加工されなくなった工法です
・加工内容詳細
上石の下場は鋭角に面取りし、
受け石の天端は平らに彫ったフチへ
鈍角に面取り加工をする事で
上下のカドで重量を受ける工法。
重量が有るため、強い摩擦が発生して
横滑り・移動を防ぐ
・特徴
目地が不要となるため現場設置は
楽な反面 仮組に時間が掛かる。
セメントなどの緩衝材を使用しないので
大正以前のお墓に良く加工されている。
・注意点
石工の技術に左右されるため、
仮組が必須となる。
微調整に時間が掛かるため
費用が発生する。
最後にまとめ
石は重たいものです。
その重量を上手く活かした方法が
今回ご紹介した大入れ加工で有ると思います。
そして、今回紹介した大入れ加工に付け足しホゾや
ステンレスピン加工を組み合わせる事で
より強力な耐震加工になります。
大きいサイズの石碑や石灯篭を倒さないために
必須加工と言えるのではないでしょうか?
私達は大きな会社ではありませんので
実験などを行っているわけではありません。
しかし、2011年の東日本大震災の時に
これらの加工を施したお墓が倒れなかった事が
その証明になると考えてご紹介いたしました。
いかがだったでしょうか?
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今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
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