【国産墓石】本当に?石工歴24年になる私がご説明します
こんにちは!
(有)渡辺信也石材の渡辺です。
これからお墓を建てたいと思う方は必見です。
せっかく建てた国産墓石がもしかしたら
中国に持ち込まれて仕上げた墓石かもしれませんよ
というお話です。
石工として石材加工歴24年の私が
日本加工の優れている点や中国加工の優れている点など
以下の5点をご説明させていただきます。
①国内墓石加工は平らな面を仕上げるのが上手
②中国墓石加工は丸くて寸法に関係のない物が得意
③中国の人件費が上がっても、日本に比べれば安い
④中国は今後も墓石を生産出来るのか?
⑤中国で仕上げた墓石を国産墓石で販売できるのか?
目 次
①国内墓石加工は平らな面を仕上げるのが上手
上の写真は私達が原石から仕上げた石材を現場に設置しているものです。
国内加工墓石における最大の特徴は平らな面はとことん平らに、
直線はとことん直線で仕上げられる事だと思います。
注目して見て頂きたいのは、目地という石の隙間なのですが
どこも同じで全ての目地が揃っています。
石碑も同じく当てはまります。
日本加工墓石は平らに仕上がっています。
②中国墓石加工は丸くて寸法に関係のない物が得意
上段の写真は中国で加工された欄干付きの
10尺長さの反り橋です。
何と、1つの石から切り出して有るんですよ。
何点か製作途中にとれてしまったところがボンドで
貼ってありましたが、それでも凄いと思います、
おそらく日本の職人さんでは、やりたがらないでしょう。
下段の写真は丸墓前灯篭 高さ4尺の物
もちろん中国加工製品です。
このように単品で収まるものは上手ですよね、
上手く使い分け出来ると良いと思います。
③中国の人件費が上がっても、日本に比べれば安い
私は高校を卒業してすぐに石工の見習いになり、
やくもの屋といって細工のみを請け負う会社でした。
今となっては低学歴で恥ずかしい思いをしています。
そんな私が社会のお役に立てる事を考えますと、
もしも困っている人やお墓について知りたい人がいるという、
仮定をして自分の経験や考え方で解決や説明をさせて頂こうと
パソコンに向かっている訳でございます。
脱線してしまいました、すいません。
上の写真は 「蓮華」「かえり花」という加工名ですが、
見習いに行った24年前は日本で造ることが多くて
これが出来れば1人前という扱いの物でした。
しかし、中国に墓石加工を出し始めた貿易商社の人に
日本との給料の違いを聞かされた時は驚愕しました。
私の1/40だったのです、信じられますか?
今では、中国の人件費も随分と上がったようですが、
まだまだ安いのが現状のようです。
一人っ子政策を行っていたために、山奥で暮らす貧しい
人たちは2人目以降の子供は戸籍を入れない時も有ったようで、
その戸籍のない人たちが過酷な製造現場で働いているそうです。
それでも工員さんの着ている物や持ち物などをみると
格段に生活の質は上がっている事は間違いありません。
④中国は今後も墓石を生産出来るのか?
国として優先事項を決めてしまうと、中国は個人の意見が通らないですよね。
鉱山として魅力が有る期間は操業できると思いますが、他の資源が生まれて来たり
事故が続いたりすれば、おそらく生産停止になると思います。
実情として去年から環境対策という名目で営業許可を
出してもらえない工場も有るらしいです。(石材業界新聞より)
中国に墓石を注文すると約3週間程度で日本へ到着するのですが、
その3週間から運搬日数や梱包日数・その他の手続きに必要となる日数を差し引けば
短時間の仕上げを求められるので、丁寧に造っているいる余裕はないのかもしれません。
上手に仕事を分配して、日本と中国でお互いの長所を生かした
仕事が出来れば良いと私は考えています。
しかし商社さんが許さないでしょうね、次の石材生産地を探すために
世界中を探している訳ですから。
⑤中国で仕上げた墓石を国産墓石で販売できるのか?
それって、罪になるんじゃないのか?
と思いますよね。でも今の法律では大丈夫みたいです,
採掘場所が日本ならば「国産墓石」という事でした
例えば中国で加工した墓石を日本で加工した墓石と言って
その差額を故意に騙し取ったりすれば
罪に問われることもあるかもしれませんね。
食品などは名前が通り名で使えなくなったり、
いろいろと改善が進んでいますが、墓石は食品ほど
生活に密着している訳ではありませんからね。
最後に
日本国内で採掘された石は日本の工場で仕上げて欲しいと
その様に考えている方もいらっしゃるでしょう。
現状では、国内で流通している国産墓石の8割は
中国の加工で有ると言われています。
確実な方法としては石材店さんに「国内加工で」と言うか、
私たちにご相談いただければと考えます。
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こちらも見て頂けると有難いです。
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